トップ  >  東日本大震災・原発事故  >  『福島原発事故 県民健康管理調査の闇』

2013年10月25日 『福島原発事故 県民健康管理調査の闇』


DSC01322.jpg



『福島原発事故 県民健康管理調査の闇』 (日野行介 著)
という本を読みました。

原発事故関係は、このところ汚染水問題ばかりが取り沙汰されていて
放射線被曝による健康被害のことをすっかり失念している自分に気づき
ハッとしました。

この本は、毎日新聞の記者である著者が、事故後、福島県が
県民健康管理調査を始めるために専門家を集めて立ち上げた
「検討委員会」の進め方に疑問を持ち、丹念に取材を重ねていき
検査データの隠ぺいや情報操作が行われたことを暴露する
内容になっています。

案の定というか、やっぱりなぁ・・・という感じがしました。

本来は、県民の「健康被害の低減」のために行われるべき調査の目的が
「不安の解消」にすり替わり、ひたすら人心の動揺、パニックを避けようとして
健康被害をできるだけ小さく見せるという方向に動いていたようです。

この件に関する毎日新聞の一連の報道の影響を受け、「検討委員会」は
メンバーを大幅に刷新し、現在に至っているとのこと。

今年の8月に行われた第12回検討委員会では、新たに子供の甲状腺癌患者6人が
見つかり累計18人に、疑いのある子供が10人見つかり累計25人になった
と報告されたそうです。
私の記憶では、マスコミには取り上げられていなかったような気がしますが・・・

通常、子供の甲状腺癌の発生率は100万人に2人程度だといわれているそうです。
県内の検査対象の子供の数は、17万5499人。100万人当たりに換算すると
患者は100人にもなってしまいます。通常の50倍です。
これはちょっと見過ごせない数ではないでしょうか。
「検討委員会」では “被曝との因果関係は考えにくい” としているそうです。

かのチェルノブイリでは、癌の他にも、循環器系疾患などあらゆる病気が
こどもから大人にいたるまで多発している事実もあるとか。
やたら不安を煽る必要はありませんが、関係者は、県民の「健康被害低減」のために
事実と真摯に向き合い、正確な情報を開示し、有効な対策を進めてほしいと思います。

著者は、あとがきで 
“事故を軽く扱う言動も目立ち始めている。
 事故の被害をないものにしたい、過小評価したいという流れは確実に存在する” 
と書いています。

でも、福島県民が原発事故で多大な被害を被った事実は変わりませんし
今現在も、通常レベルの何倍もの空間放射線量の中で暮らしているのです。
スポンサーサイト

福島のお母さんたちの声 | トップページへ戻る | 桑折(こおり)町を歩く

このページのトップに戻る

コメント

このページのトップに戻る

名前
題名
メールアドレス
WEBサイト
 
コメント
パスワード
  管理者にだけ表示を許可する

このページのトップに戻る

トラックバック

このページのトップに戻る