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2013年05月26日 地熱発電と福島県


柳津西山地熱発電所
              <柳津西山地熱発電所 写真:東北電力>


原発事故以来、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを活用した
発電が、にわかに注目を集めるようになりました。

「地熱発電」 もその一つ。
地中の温泉水や高温の水蒸気を大量に汲み上げ
その蒸気の力でタービンを廻し電気を起こすという方法です。
現在、国内には18か所の 地熱発電所 があります。

火山列島である日本は、世界第3位の ”地熱資源国” だそうです。

しかし 「地熱発電」 の適地の80%が国立・国定公園内にあるため
このままでは思うように開発が進められないということで
国は、昨年、規制を緩和し、積極的な開発に乗り出すことにしたようです。



そこで白羽の矢が立ったのが福島県です。

磐梯朝日国立公園 内で、国内最大の約27万キロワットの発電が
可能だと推定されているそうです。

福島県には、現在すでに 「柳津西山地熱発電所」 がありますが
新たに、磐梯地域一帯(九蔵森、一切経山、東吾妻、安達太良北・東・西、磐梯山北)
の周辺に集中的に9か所の発電所をつくる計画で、2020年代はじめの運転開始を
目指して昨年から開発が始まりました。



「地熱発電」 は、CO2の排出がほとんどなく、しかも国内に豊富な埋蔵量があり
太陽や風などのように天候にも左右されず安定した発電が見込めるという
大きいメリットがあります。

しかし、あまり知られて無いようですが、デメリットもかなり大きいのです。

”地熱”という資源があるところは、火山の周辺。
ということは、温泉地とオーバーラップするということです。

発電所で大量に熱水を汲み上げることで、温泉資源の減少、枯渇、温度の低下、
がけ崩れや地震、毒性のある(硫化水素)気化性物質による大気汚染などが
現に、既存の発電所周辺で起こっているということです。
国や開発業者は発電所との関係性を否定しているようですが・・・

さらに、地下の熱水は地点毎に水量が限られているため枯渇は不可避。
「地熱発電」 を続ける限り、次々に新しい坑井を掘削し続けなければならない
という問題もあります。



福島県内の温泉関係者は、当然猛反対しています。

色々な立場がありますから、賛成する人も多いはずです。
開発にあたっては、国から多額の費用がついてくるでしょうから
県や市や町は悪い話ではないと考えているでしょうし・・・

とはいえ、「地熱発電」 がどんなものなのか?
また、磐梯・吾妻の山中で、今、このような開発が進められていることを
知っている県民がどのくらいいるのか? 甚だ疑問です。

私が知ったのも、”日本秘湯を守る会” の会長 佐藤 好億 氏 が出版された
『地熱発電の隠された真実』 という本にたまたま出会ったからです。
(この本には、約3年間にわたり膨大な時間と労力をかけて収集、分析した
資料・情報、現地の検証など詳細に記されています。)
                                 DSC00356.jpg

多くの人が知らぬ間に、9つもの発電所ができてしまうのです。

将来、私のこよなく愛する ”福島の温泉” が枯渇したり
”磐梯・吾妻の美しい自然” が破壊されるような危険性があるかもしれないのに
それを無視して、今さえよければと目先の利益に目がくらんで
性急に押し進める開発など到底許せるものではありません。

しかし、まずは開発ありきでスタートしたものをこれから中止させることは
至難の業でしょう。
あれだけの恐ろしい事故を起こした原発でさえ止められないのですから。

せめて、国や開発業者に対して、「リスクに対する対策をきちんと示して
地元の納得と同意を得なければ進めてはならない」 というような
圧力をかけられる手段がほしいと思います。
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